バンコク滞在の目的はTambun Projectの活動。
幼少期過ごしたタイに何か恩返しがしたい…という想いから始まったプロジェクトです。
発足の詳しい内容はこちらの記事を。
想いがあってもそれを活動に結びつけるにはどうすれば良いか…
一年前は試行錯誤しながらの出発でした。
今、振り返るとあの頃が懐かしいですし、まさかこんなに早く実現できるとは夢にも思いませんでした。
メンバーのシンガーソングライター新妻由佳子さん、コーディネーターの山形まどかさん、私と3人で何度も(女子会トークも含め楽しい)打ち合わせを重ねましたが、一度、進み出すと不思議なくらいに物事がどんどん決まり、充実したツアーとなりました。
バンコクでの最初の演奏はスラム街にあるシーカー・アジア財団での授与式。貧困層のなかでもとりわけ子どもたち、青年たちの生活の質の向上を目指して教育支援を行っている財団です。授与式での演奏では歌詞をモニターに投影して下さったり、ご親族のタイ人のピアニストがいらして協力して下さったり、細かな心配りをしてくださいました。
「星に願いを」アナと雪の女王の「Let it go」の二曲を演奏。キックオフライブでご支援頂いた文房具、寄付金をお渡ししました。
財団の建物の1Fは図書館になっていて、とても綺麗に整理されていました。
午後は子供達と一緒に何か楽しめるものを…ということでワークショップをやらせて頂くことに。どんな環境になるか想像もつかないまま、手遊び歌をうたったり、絵本を読んだり、折り紙を一緒に折ったり。みんな喜んでくれたかな…
どんな状態でも子供達と一緒に遊べるよう、今後、私たちもスキルを磨いていきたいと思いました。
以下、財団の八木沢さんより
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今回の奨学金授与式ではバンコクのスラム地区の中学生49人、高校生19人、大学生1名の69名。中高生には、4,000バーツ(1年)、大学生は25,000バーツを支給しています。この金額では年間の学校に行くためのほんの一部です。
中学校は義務教育ですが学用品など色々とお金が必要で、高校はさらに。中高生の奨学金は新学期の制服やカバン、文房具を買う金額程にしかなりません。それでも助かる金額です。この奨学金の金額は、だいたいどこの民間団体もほぼ同じ金額です。
大学生は、大学と学部によりますが年間の授業料に匹敵する額です。特に、地方では有効です。シーカー・アジア全体では年間にバンコクと地方の440名に支援しています。
タイも格差の問題が一番、深刻です。タイの周辺国のカンボジア、ミャンマー、ラオス等はやっと小学校教育が整い始めていますが、都市と地方の格差が深刻です。タイ以外の国では、教育の分野でも音楽、芸術、体育の授業が少なく大きな課題となっています。音楽や芸術は、心を豊かに強くして世界を広げる意味でとてもこれから大切になると思います。やっと文化の時代に入ってきたと思います。
加古川成子さんが経営するサロン・オ・デュタンでのコンサートはタイ在住の日本人の方がたくさん来てくださいました。大切にされているピアノは一音ですぐにわかるもの。素晴らしいピアノに出会えて幸せでした。
またタイで活躍している日本人ジャズシンガーmimiさんも駆けつけて下さいました。こんな音楽の交流も心を通わす大切な出会いとなりました。
サロンではイベントを通じてタイへの寄付を募るなど、タイに還元できる活動も行っていきたいという想いから財団を設立したばかり。全く時を同じくして、私たちと同じように想っていた方がいるなんて!成子さんとの出会いもご縁を感じました。
スラム街にあるインマニュエル教会オーケストラとの共演。
オーケストラ出身で、今は指導の立場で関わっているヴァイオリニスト トンさんにスラム街の中を案内してもらいました。限られた場所にひしめき合いながら暮らしている人々の姿を見ることができ貴重な体験となりました。
スラム街の横には立派なビルが。この光景がタイの現状を物語っているように感じました。
”私たちはたくさんのお金はないですが、知識はある。知識は力になり、チャンスの扉を開くことができる。知識のもとでは、わたしたちはみんな平等なんです”そう語るトンさんはたくましく美しい青年でした。
母校である泰国日本人学校では1000人の子供たちを前に演奏させていただきました。演奏が始まるとしーんと食い入るように聴いてくれた子供達。とても素直で純粋に楽しんでくれる様子が私たちにも伝わって本当に嬉しかったです。今回のプロジェクトのために作ったテーマ曲「Garden」も大合唱。感動して胸が震えました。校歌のジャズバージョンもノリノリに歌ってくれました。ジャズ好きな校長先生とパチリ!
そして、バンコク、最後の夜は美味しいイタリアワインが楽しめるカフェ アバウト・イタリーでの演奏。こんなお洒落なお店があるなんて昔は考えられませんでしたが、今は素敵なお店がたくさんあって驚きました。
ご支援いただいた文房具は予想以上の数が集まりました。寄付金とともにお渡ししてきました。ご協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました。詳しくはTambun ProjectのFBページをご覧ください。
最後にTambun Project 愛すべき二人と。
タイで過ごした数日間は感動の連続で人生観が変わるような大切な時間となりました。全ての始まりはこのお二人との出会いから。どうもありがとう❤︎
そして、そして、これからもTambun Projectをどうぞよろしくお願いいたします。
【お知らせ】
Tambun Projectの報告ライブを8月25日に開催いたします。今回のツアーの報告、ライブ演奏、またお越しいただいた皆さんとの交流の時間にしたいと思っております。詳細は決まり次第、ご報告します。どうぞよろしくお願いいたします。